中村屋さん

やよひ

2011年03月23日 09:00

「命をけずって父の代役を務めます」

勘三郎丈の休演のため、急遽大役を務めることになった勘太郎丈。
すごくすごく、本当にすごく感激しました。

というわけで、
先日、桜壽博多座大歌舞伎の夜の部を観てきました。



ニューヨークやベルリンで熱狂的に受け入れられたという『夏祭浪花鑑』。
とにかくおもしろいとの評判を以前からたくさん耳にしていたので、楽しみでした。
でも、
勘三郎さんが休演。
正直、勘三郎さんを観たい私にはショックでした。
が、
勘太郎さんは大熱演。100%。いや、120%でした。
そして、
その姿や声、しぐさは驚くほどに勘三郎さんに似ていました。
それでいて、
勘太郎さんが持ってる爽やかさや精悍さ、若々しさが印象的です。
けれども、
この団七という男の役柄には爽やかスギ、精悍スギなのかもしれません。
ただ、
それらが逆に彼の魅力となり、勘太郎丈の団七像が新たに生まれたのではないかと。

本当に本当に素晴らしかったです。
見終わったあとのぞくぞくした感じは今も体に残っている感じ。


今回の勘三郎丈の休演。
一番大変だったであろう勘太郎丈は、
代役を務めることで、大きく成長できたと思います。
目で追い、目が離せないほどにキラキラしていました。
中村屋さんはお父様の勘三郎丈の存在が大きスギるだけに、
成田屋さんや音羽屋さんの息子さんに比べて目立たないけれど、
いやはや、彼もまたとっても頼もしい嫡男であることを感じました。
継承する大切さを誰よりも理解していますね。

おっと、忘れてません。
七之助丈はどんな役柄でも色気があってうっとりでした。
『棒しばり』で演じた太郎役は、男役なのに、
何だか艶やかで、しなやかでした。

中村屋さん。
これからもますます楽しみです。

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